こんにちは。からあげ博士(@phd_karaage)です。望遠沼がひと段落したら今度は広角かよ。そんな声が聞こえてきそうですね。
ただ広角って難しいですね。幅広く切り取れるぶんなんでも写ってしまうという諸刃の剣。20mmの画角はこのレンズが初めてだったので、買ったはいいけど果たして使うことがあるのかな?なんて思っていました。じゃあなんで買ったんだよと言われそうですが、それは単にヤフオクで安かったから。
7000円程度で入手できるなら持っておくかあ。でも石ころが届いたら嫌だな、と思った程度のレンズではありましたが、使ってみるとジャストフィット。20mmという画角が大好きになりました。これはいいレンズだ。
という訳で、このレンズはどんなレンズなのか。ちょっといろいろ見てみましょうか。
目次
コンパクトな広角単焦点
発売当初どのような評価だったのかを知る由はありませんが、今このように見てみると、かなりコンパクトなレンズだなあという印象です。
ただ結構特徴的な形をしていて前玉がにょきっと大きく出ています。そのおかげでフィルター径は72mm。かなり大きいです。最短撮影距離は0.25mで結構寄れるなあという印象です。
ソニーに継承されてからも発売を続けていたレンズなので、一定の水準を満たしたレンズだったのでしょう。
花形フードも付属して、見た目はこんな感じ。かなりワイドなレンズなので相当薄枠なPLフィルター等じゃないとケラレてしまうという、かなりフィルター類は選ぶレンズではあります。
LA-EA5を介してα7Rに装着するとこんな感じに。かなりコンパクトなように見えませんかね。レンズ自体の重量は285gと結構軽量です。ただ、Eマウントにおいては、SEL20F18Gのようなさらに明るいレンズが存在し、これが373gであることを考えるとこのレンズが現代において優位な点があるか、大変微妙なところです。
このレンズ、結構コンパクトだし寄れるしでいいんですよね。量販店で触ったことしかないけど。
そうそう。最近カメラのストラップを変えたんですよね。ソニーの付属品ではなくMINOLTAのストラップに。なんのアンチテーゼだよなどと友人に言われましたが、ソニーレンズよりもミノルタレンズのほうが所有数は多いのだからつける権利くらいはありそうです。もっともミノルタ時代のカメラを触ったことはほぼないけど。
このストラップは親戚から譲ってもらったものになります。
スナップにいい感じ
α7R+LA-EA5+MINOLTA AF 20/2.8 New ISO:800 SS:1/80 F:8
20mmという画角が初体験だったので、果たして使えるか、自分にマッチするかというのは大変微妙だったのですが、使ってみると結構いいぞとなりました。たぶん見えている範囲を切り取るのにちょうどいいかなと思う、そんな感じです。
ただ補正なしだと結構歪みますね。直線が直線じゃないというのはなんとなくわかっていただけるのではないかと思います。
α7R+LA-EA5+MINOLTA AF 20/2.8 New ISO:200 SS:1/60 F:2.8
結構寄れるし、こんなのよりもまだまだ寄れます。また開放F値が2.8と明るいことから結構ぼかすこともできます。普通席は残席があるおにクラスJが満席というのは地方便あるあるですね。満席Jよりは隣が空いているYのほうが快適だと思うのですが、いかがでしょうか?
α7R+LA-EA5+MINOLTA AF 20/2.8 New ISO:200 SS:1/60 F:5.6
ほとんど人のいない朝の博多駅。こうした直線の多い写真だと結構樽型の歪みが気になりますが、まあこんなもんでしょうという感じ。7000円なら文句はない。
α7R+LA-EA5+MINOLTA AF 20/2.8 New ISO:100 SS:1/320 F:8
ワイドレンズで気になるのは、やはり不自然に木や構造物がちょっと斜めに写ってしまうことでしょうか。とはいえこれはこれで味があるといえばそんな気もしてくる。そういうレンズですね。
105%で切り出すとこんな感じ。解像はまあまあよいのではないでしょうか。
α7R+LA-EA5+MINOLTA AF 20/2.8 New ISO:100 SS:1/400 F:8
ここまで顕著だと、おおー、ワイドレンズで撮ってるねえという感じにさせてくれます。
広角的な迫力
α7R+LA-EA5+MINOLTA AF 20/2.8 New ISO:1600 SS:1/640 F:5.6
日の丸的に撮影するとまあ、こんなもんだよなあという普通の写真が出来上がりますが、寄って煽って撮るとなかなか迫力があります。これも広角レンズの魅力という感じでしょうか。
α7R+LA-EA5+MINOLTA AF 20/2.8 New ISO:1600 SS:1/320 F:5.6
24-70のズームレンズも持っている訳で、ワイド側に不足があるかと言われるとそうではないですが、それでも広角側の4mmの差は大きい。一度20mmを手にしてしまうと、24mmでももう少しワイドに撮りたいな、そういう欲求が生じてきます。
α7R+LA-EA5+MINOLTA AF 20/2.8 New ISO:400 SS:1/400 F:11
(ナンバープレートを隠すための加工を行った)
こういう背景と構造物を合わせて撮る、というときに20mmの威力というものを改めて感じます。望遠も沼だけど広角も沼。結局レンズ沼に落ちていく訳ですね。
逆光は結構ひどい
逆光になると結構なゴースト、フレアが出ます。これを味と取るか、邪魔なものと取るかは諸説ある訳ですが、結構出方としては嫌だなあという感じ。
強い光が画面内になければこんな感じですが、
α7R+LA-EA5+MINOLTA AF 20/2.8 New ISO:1250 SS:1/2500 F:5.6
α7R+LA-EA5+MINOLTA AF 20/2.8 New ISO:800 SS:1/200 F:5.6
強い光が入ってくるとこんな感じに。これはやりすぎだとしても、まあまあひどいなあと感じざるを得ません。
α7R+LA-EA5+MINOLTA AF 20/2.8 New ISO:800 SS:1/30 F:5.6
画面右から光が差し込んでくる訳ですが、これくらいまで盛大に出ます。うーん、これはちょっと悩ましいなあという感じではあります。
α7R+LA-EA5+MINOLTA AF 20/2.8 New ISO:100 SS:1/200 F:8
これくらいだと味があると言えるかなという感じではありますが、それでもまあ構図を選ぶことには変わりありませんね。
α7R+LA-EA5+MINOLTA AF 20/2.8 New ISO:3200 SS:21sec F:8
星なんかを撮ろうとしても街灯なんかがないところを探さないと、このレンズでは少々厳しいよなあというのが正直なところ。コンパクトだし扱いやすいしという点でいいレンズなのは間違いないのですが、逆光、強光耐性についてはちょっと厳しいと言わざるを得ないですね。
光の取り扱いにさえ気をつければいいレンズ
α7R+LA-EA5+MINOLTA AF 20/2.8 New ISO:1250 SS:1/60 F:5.6
光の取り扱い、特に逆光に気をつければいいレンズであると言えるでしょう。スナップレンズとしての画角、コンパクトさを兼ね備えたレンズであり、気軽に持ち出せる構成であると言えます。
ただ今更このレンズを血眼になって買うべきかと言われると悩ましいところです。低予算で広角レンズが欲しいとなったときに候補として挙げるにはいいかもしれませんが、Aマウントではなく、Eマウントにおいて探すなら他にもいいレンズはあるんじゃない?というのが正直なところ。例えば同スペックでタムロンのハーフマクロ3兄弟の1本が存在する訳ですし。
今回は7000円だからなあという感じではありますが、一般的な中古相場を考えると、この画角はタムロンのこのレンズでいいんじゃない?とは思ってしまいます。軽いし。ただタムロンのこのレンズ、お店で触ったことがあるんですが、ちょっとチープに感じてしまうんですね。ただハーフマクロまで寄れるのはつよい。
Aマウントだと20mmという画角はこれかワイドズームになってしまいますが、Eマウントであればこのほかにも候補はいろいろある訳です。純正しかり、シグマの1.4しかり、トキナーのF2しかり。
いいレンズなのは間違いないですが、あえてこのレンズをEマウントで使うために買おう、新たに買おう!というのはちょっとどうかなとは思う次第です。
と言いつつも、スナップレンズとして軽い構成で出かけたいときの常用レンズになってはいるんですけどね。Eマウントネイティブなレンズを買うお金もないし。