からあげ博士の日常と研究と

博士課程を満期退学した人が好きなことを好きなままに書くところ。

Aマウントレンズで味わうα7Rの世界 ―― MINOLTA AF 50/2.8 MACRO NEWの場合

 こんにちは。からあげ博士(@phd_karaage)です。なんとなくレンズレビューというか、このレンズを使ってみてどうだった?みたいなものをシリーズ化していこうかなと思う今日この頃。

 周囲ではからあげの野郎は安くレンズを買うことに長けている奴だ、などと言われることがありますが、その一方で外れ玉を引いてしまったなあというものの1つがこのレンズ。いや、レンズ自体は悪くないんです。ヤフオクで入札するときにカビを見落としていたんです。

 という訳で今回はMINOLTA AF 50/2.8 MACRO NEWと称される、等倍マクロレンズを紹介しようと思います。このレンズを紹介するにあたって、部屋をきれいにしような、と思いました。

 ちなみにこのレンズはAマウントをSONYが継承してからも光学系を変えずにSONY版として販売されていたレンズです。もっともデジタルに適したコーティングに変更したという話もあり、完全に同一という訳ではなさそうですが。

外観と使い勝手

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 写真を掲載したとおり、ミノルタレンズのセオリーに沿ったようなレンズの外観をしています。ミノルタロゴがあって、距離窓があって、レンズ名称が書かれてといった形です。

 レンズ自体はすり鉢状に奥まっていて、恐らくフードを装着しなくてもいいような設計なのでしょう。そもそもマクロでフードを装着する状況ってなんでしょう。写真には載せていませんが、このレンズ、めちゃくちゃ鏡筒が伸びます。最短撮影距離が0.2mですが、これは撮像面からの距離であることを考えると等倍撮影時はめちゃくちゃ被写体に近づく必要があります。

 そういう意味で等倍撮影をする際には100/2.8 MACROのほうが重宝しそうではあります。

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 カメラに装着するとこのような感じ。長くもなければ短くもない、50mmという画角も相まって非常に使い勝手が良いレンズになります。重量も315gと、マウントアダプターを考慮しても重量バランスが取れた構成になります。

 レンズを交換せずに1日写真を撮りなさい、と言われたらこのレンズを候補に入れることでしょう。

 当然ミノルタ時代のレンズですから、LA-EA5のAFサポートはα7RⅣ以降となり、初代α7RではMFで撮影をすることになります。ただ、マクロレンズにおいてAFが必要かと言われると微妙なところですから、これはこれでいいのかもしれません。

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 そしてこれが後ろ玉のカビ。見にくいですが糸カビがあります。ヤフオクで入札したときにもよく見たらこのカビはいました。なので完全に注意力不足でしたね。まあ送料込みで2000円程度だった記憶があるので、文句を言ってはならないのでしょう。

等倍作例(ただし手持ちで適当に撮ったもの)

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 フィギュアを等倍で撮影するとなかなかすごいことになります。大迫力です。ほむらちゃんのほうはもう少し構図を考えるべきでしたね。
 なお色味についてはあまりここでは評価しないでください。露出やらコントラストやら、Capture Oneでちょっと触っています。

 ここでいう等倍というのは、実物と同じサイズをセンサー(フィルム)に投影できるという話になります。そういう意味でここに写っている埃もセンサー上に等倍で移っているという話になります。もっともこの写真たちはリサイズしているので等倍表示しても埃が等倍で見える訳ではないですが。

 ちなみに彼女たちのサイズ感はこんな感じです。

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 すごく分かりにくいですね。ちなみにほむらちゃんはこのレンズで撮影したものではありません。

フィギュア撮影や小物撮影にはいいよね

 このマクロレンズですが、等倍で撮るにはちょっと難しいなあというのが正直なところです。微妙なブレがピントを外すし、等倍で見たときにブレがしっかり写るしと。もちろん三脚立てろよ、という話ではあるのですが、そこまでする気はなかなか起きないなあというのが正直なところ。

 日々マクロで花や昆虫を追いかけている方々には頭が上がりません。

 しかしながら、等倍というところまで必要なければ寄れる最強レンズに様変わりします。中古市場にこのレンズと同等程度の数、MINOLTA 50/3.5 MACROが出回っているのはそういう理由なのでしょう。

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 フィギュアにポートレートという概念があるのかは謎ですが、それでもこういった感じで写真が撮れるのはなかなかすばらしいのではないでしょうか。細かいディテールがしっかり再現できる辺り、マクロレンズとしての価値を見出すことができます。

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 細かい部分の再現度は非常に高く、なるほどマクロレンズっていいよねと思うのです。もっともこの構図、人間のポートレートだと怒られる構図でしょうね(首のところに水平線……)。

 なおよくよく考えてみれば、このほむらちゃんのフィギュアの価格ですが、このレンズ6~7本分のお値段ですね。中古レンズと比較するなという話ではありますが。

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 フィギュアだけではなくこうした小物の撮影にも役立ちます。キーボードとの比較でサイズ感がお分かりいただけるのではないでしょうか。ディティールをしっかり解像させ、ボケは2線ぼけ傾向ながらふんわりとした形。ボケのミノルタというのも分かる気がします。

 結局のところ等倍にこだわらずとも寄れて、背景をぼかせる。レンズ交換式カメラの優位性をしっかり生かせるレンズと評価できるのではないでしょうか?

スナップはどうよ?

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α7R+LA-EA5+MINOLTA 50/2.8 MACRO NEW ISO100, 1/250, F5.6

 50mmという画角はいわゆる標準レンズと呼ばれる画角で、写真の基本だ、なんて言われています。このレンズでスナップを撮るとどうでしょう。ちょっと絞った作例ではありますが、ピント面はシャープに、ボケはふんわりという、マクロ域で使った時と同じような感想を抱きます。

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α7R+LA-EA5+MINOLTA 50/2.8 MACRO NEW ISO200, 1/400, F4

 運転している友人の時計にピントを置いて撮影したもの。ふんわりボケは生きていますが、ちょっとうるさいかなあとも思ってしまいますね。開放でもよかったかもしれませんね。ただ、マクロではない50/1.4では出てこない色味といい、画面からやさしさのようなものを感じてしまうのは自分だけでしょうか。

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α7R+LA-EA5+MINOLTA 50/2.8 MACRO NEW ISO100, 1/250, F4

 これくらい寄るとこのF4くらいの絞りがちょうどいいかなあと思えてきます。3連メーターの時計にあたっているピントはしっかりと解像していて、まだまだ全然戦えるレンズじゃんと思わせてくれますね。

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α7R+LA-EA5+MINOLTA 50/2.8 MACRO NEW ISO100, 1/1600, F4

 個人的にベストな作例はこれでしょうか。木彫りの質感がしっかり出ていて、しゃっきりとした絵になっているというのはこのレンズの特徴をしっかり出し切れたのではないでしょうか。一方でボケがふんわりしているけど、出ているところにはしっかり2線ぼけが出ているという、なんとも言い難い作例だと思っています。

食べ物を撮るとどう?

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 映えを目指すならいいレンズかもしれない。ただ、メニューなどでこういう写真だとちょっと困るよなあと思ったり。寄れるので食材の何かにフォーカスしたいとか、メニューのなにかにフォーカスしたいというシチュエーションにはいいかも。ただ、食べ物の写真を撮るなら、もう少しワイドなレンズのほうがいいのかなあと思ったり。

まとめ

 2000円程度で購入したMINOLTA AF 50/2.8 MACRO NEWを紹介しました。あらゆるシチュエーションに対応できるレンズであるなあと思い、いい買い物したなあと思う一方でカビが生えていないレンズが手に入らないかなあと思っている今日この頃。

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 寄れる、とにかく寄れるレンズが欲しい人にはお勧めかもしれない。一応ソニー版は現行品だったような気が。もうソニーストアでの販売は終了のようでした。在庫品か中古品を探そう。

 そもそもEマウント版50/2.8 MACROのほうがいい気がするけどね。たぶん光学系が変わっていると思われるので、その比較はできたらいつかやってみたい。自分で買うことはまずないと思うけど。